ホルベインの分離色、詳細カラーチャートであなたにぴったりな水彩絵具を見つけよう
先日2023年5月15日に話題の新商品、グラニュレーティングカラーズがホルベインから販売されました。
引用元:https://www.holbein.co.jp/blog/newproducts/a890
今回は色ごとの特徴に注目して紹介をします!
「気になっているけど実際のところどうなの?」「何色を買おうか悩んでいる」という方に向けて、実際に色々と実験をしてみましたので紹介していきます。
改めて今回紹介するのは、ホルベインから発売された透明水彩絵具グラニュレーティングカラーズです。
分離なしカラーチャート
分離ありカラーチャート
次の章で色ごとに紹介!
色見本の見方
使用例:分離あり、分離なしよりも多めに水を使っているため、実際の使用感に近い色見本。
分離あり:濃いめに絵の具を溶かして塗り、紙を傾けて分離させた色
分離なし:濃いめに絵の具を溶かして塗り、水平な状態で乾燥させた色
重い粒子:絵の具の軽い粒子を洗い流した際に残っていた色
軽い粒子:比重の重い粒子を沈殿させた後の上澄みの色
イチオシ!:筆者お気に入りの色のここ好きポイントを紹介
分離しやすさ:変化の違いのわかりやすさ。色が似ていたり、色を分けるのが難しい色を個人の主観でレビューしました。分離しやすい≠良い絵の具なので要注意。
分離が控えめなのも淡い変化が可愛いので、きっぱり分離させたい人は参考にしてください!
各色ごとのパターン別カラーチャート
アキクサインコ
分離しやすさ
分離前も後も高発色でメリハリもわかりやすい分離色の王道。そして可愛い。
ノウゼンカズラ
分離しやすさ
サクラ
分離しやすさ
フラミンゴ
分離しやすさ
月食
分離しやすさ
ススキ
分離しやすさ
あまり分離していない状態の2つの粒子の作る深みが好き。分離させずに使いたい
満月
分離しやすさ
名前どおりめっちゃ満月感のある色
ウグイス
分離しやすさ
ミモザ
分離しやすさ
植物感のある淡い可愛さが魅力的。風景スケッチに持っていきたい。
薄めなのでたっぷり溶かして使おう!
深い森
分離しやすさ
クジャク
分離しやすさ
大海
分離しやすさ
ヒスイカズラ
分離しやすさ
宵
分離しやすさ
クレマチス
分離しやすさ
地球照
分離しやすさ
赤紫だけの抽出が難しかったので、きっと粒子のサイズの差が小さい
薄明
分離しやすさ
暁
分離しやすさ
補色なので深みが出てかっこいい!クセ強めなのでどんな絵が描けるかわくわくする
水をいっぱい使うと分離がわかりやすい!
カケス
分離しやすさ
朧月
分離しやすさ
ルリタマアザミ
分離しやすさ
ハシビロコウ
分離しやすさ
悪目立ちしない淡い変化がかっこよく実用向き
月夜
分離しやすさ
雨夜の月
分離しやすさ
【さくっと解説】分離色の仕組み
分離色は1本の絵具で2色以上の色が塗れる不思議な絵の具!
水彩絵具はメーカーごとにたくさんの色が作られて、販売されています。
その中には、1本の絵の具の中にさまざまな色の顔料をまぜて作られているものも多くあります。
この時に混ぜる顔料の比重が違うもの同士を混ぜて絵の具を作ると、同じ1つの絵具なのに重い顔料の色と軽い顔料の色が分かれて見える特徴があります。
つまり、塗り方によって色が変わるのです!この性質をもつ絵の具を分離色と言います。
2つのコツをマスターして綺麗に色を分離させよう
❶水をたっぷり使って描く
分離色の軽い方の色は
軽い=水に浮きやすい
色です。水をたっぷり使うことによって分離しやすくなります。
❷紙を傾ける
軽い色を水で浮かせたら紙を傾けてみましょう。比重の重い色はその場で沈み、遅れて水の流れについてきます。
初めから分離させて塗る
うまく分離できない時や、一方の色をピンポイントで使いたい時は、事前にパレットなどの上で絵の具を分離させて必要な色のみを使うことができます。
水で溶かしたら比重が重い粒子の沈殿を待って、容器を傾けて見ましょう。
【実験】分離色を混色して使ってみよう
混色してみると、重い粒子は混色されずに分かれやすい印象を受けました。上手く扱えば3色以上の表現もできそうです。
いかがでしたでしょうか?実際に色を分離して見てみると、自分が使ったときにどのように色が変わるのかやどんな絵を描くときに使えそうかなどのイメージが掴みやすかったのではないでしょうか?
私自身の実際に購入して使ってみた感想としては
- 色数が豊富でどの色彩もバランスよく色がある
- 5ml単位の販売なのでコスパが良く、いろんな色を試しやすい
- 色が自然モチーフで使いやすいので、どの色も実用向き
と大変満足でした!
個人的にはセット買いしてもハズレと感じた色がなかったので、興味がある方はぜひ一緒に新商品を楽しみましょう。